※漢方診療をご希望の方は、十分に時間をとって診療を行いたいと考えていますので、受診される前にまず下記までご連絡ください。
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漢方治療とは、患者様の症状、たとえば、冷え症、のぼせ、ふらつき、しびれ、食欲不振などの
日常生活に支障をきたしている症状を、漢方薬を使用して治療するやり方です。
それらの多くは西洋医学的には対応しにくい症状であり、
しばしば、検査には異常ありませんので、「経過を見ましょう」とか「更年期障害です」とか
言われることが多いように思います。
しかし、漢方治療においては、患者様の症状を中心に、
患者様の置かれている病態に基づいて、処方を決定していきますので、
西洋医学的に治療法がない、とされた患者様にも、有効な治療を行えることが、しばしばあります。
漢方治療においては、
西洋医学的な、たとえば高血圧・糖尿病・アレルギーなどの疾患概念は、当てはまりません。
唯一有用な診断手法は、患者様の症状と診察における所見だけなのです。
漢方医学では、東洋医学的な様々な理論・概念を駆使して診察、診断、投薬を行います。
初心者にもわかりやすい概念として、気・血・水(き・けつ・すい)といった
体の構成成分を分析するやり方があります。
生命を維持するために、最も重要な生命エネルギーのことを、漢方では“気”といいますが、
気は生体内を巡行しており、その巡行が滞らなければ人間は健康ですが、
その巡行が妨げられれば病気になります。
気は気分の気でもありますので、
気の異常の多くは気力がわかない、気分が落ち込む、イライラするなどの精神症状を呈します。
気と共に巡行しているものに“血”と“水”がありますが、
血は赤い液体のことをいい、
血の異常では女性では生理痛・過多月経・月経前症候群などの症状がみられます。
血の異常が強い方では、皮膚の血の巡行が悪化して、目のくまや舌の紫調がみられます。
また、血の巡行が滞って皮膚に栄養がいかなくなると、肌がカサカサするようになります。
“水”は赤くない液体のことをさしますが、過剰になればむくみや頭痛が出たり、
過少になればふらつきやめまいを訴えたりするようになります。
漢方薬の投薬にあたっては、そのような異常を把握し、
患者様が、どのようなポジションにおられるのか、を、確認した後に、処方を考えていきます。
ですから、西洋医学的な病名に対応して投薬を決めるやり方、
たとえば便秘に対して下剤など、は絶対にありません。
便秘であっても、個々の患者様の状態に応じて、違った投薬がなされます。
体が冷えていれば『暖めて治す処方』、体が熱を帯びていれば『冷やす処方』を用いて
治療していくことになります。
言い換えてみれば、それはいわゆる、『オーダーメイド治療』、ということになります。
医学並びに診断治療に万能はありませんが、
漢方治療においては、お困りの症状以外のことが改善したりとか、
治療対象と考えていなかったものが、良くなったりとか、意外なことがしばしばみられます。
何はともあれ、お困りのことがあれば是非ご相談いただければと思います。
※漢方診療をご希望の方は、十分に時間をとって診療を行いたいと考えていますので、
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